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父は数えで今年83歳になりました。大正生まれです。
ですが、うちではあくまで「パパ」。介護サービス施設の担当者さんたちにも、「おじいちゃん」とは呼ばないようにお願いしてます。 ちょっと気取ったところがあり、「おとう」とか「おとっちゃん」とか「とっつぁん」だなんて、ジョーダンでも呼んだ日には、ドッカーーーンと怒りまくります。すっげーー怖いです。でも逆に、ふざけて「お父様」と呼ぶのは構わないらしいのです。なんだかよくわからないけど、結構おもしろい父です。 認知症が進み、今はそこまでわかりません。でも、父がイヤだった呼び方はしません。 父が「わかる」うちに、おいらが孫を作ってあげらりなかったので、父は80歳を超えた今も現役「パパ」のままです。たとえ24時間認知症でも、ほんの30秒とか、ときには1時間とか、突然正気に戻ることがあるので、その貴重な一瞬を、気持ちよく、自然な気持ちですごしてもらいたいと思っています。 元気な頃は、海外旅行が好きなお洒落な父でした。 今は手をつないで5m歩くのがやっとですが、ほんの10年前には、ボストンでフルマラソンを走りました。トモダチに「うちのおとん、あぽやろ!」といいながら、正直いって自慢でした。そういう思い出、というか思い入れがあるので、より、年寄りっぽくなって欲しくないのです。単なるおいらのわがままです。すでに十分年寄りな父には迷惑なはなしでしょうが。うぷぷ。 老人はただでさえ「かわいそう」に見られやすい、というのがおいらの持論です。だから、若作りさせます。おいらが全身をコーディネートします。 スニーカーを選ぶのも、セーターを選ぶのも、フリースも小物類も、基本は赤です。あ、ソレはちょっと大袈裟。赤は基本的に差し色です。ベースは、グレイ、紺、黒、かな。そんな感じ。ふざけたはなしと思われそうですが、デイやショートの荷物はロジャー・ラビット柄トートに入れて持たせています。南フランスで買ってきたプロヴァンスプリントのシャツを着せたり、真っ赤なマフラーをまいたりします。 介護を始めた当初は、冬の乾燥対策もドラッグストアで年齢相応の肌用ローションを探して買ってましたが、イマイチ気に食わず、そのうち、自分のものをそのままスライドして使うようになりました。なかでもよかったのは、ジュリークのローズオイルを使った足裏マッサージ。病院で徘徊してしまう父を、これをすることで、たっぷり30分、静かにベッドへつなぎとめることがでけました。 激さむの今冬、ちょーお気に入りなのはTHE BODY SHOPのボディバターです。白く粉粉した肌が、即効でしっとりします。しかもべたつかない。おいらの好みですが、マンゴーフレーバーがイチオシです。
by scallops
| 2006-02-13 06:20
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